【2025年10月発売「焼津カツオかみかみスティック」】
こんにちは!ドットわん商品開発スタッフのさなぎです!
今回は2025年10月1日発売、愛犬の「噛む」に特化した新しいおやつのご紹介です!
皆さんは家具やお家の中の備品など、大切なものを愛犬にかじられてしまった経験はありませんか?私も、愛犬が今日はやけにおとなしいなと思っていたら、お家の柱や敷いてあるカーペットを夢中で噛んでいたなんてことがよくあります(笑)
「噛む」ことは、犬が持つ自然な欲求の一つで、ストレスを緩和する効果があるとも言われています。大切なものをかじられないようにしながら(笑)、「噛む」というワンコの本能に応えてあげることで、愛犬は快適な日々を送ることができるかもしれませんね。
これまでもドットわんは、愛犬の「噛む喜び」を追求したおやつをずっと作りたいと考えていました。でも実は、安全で心地よい噛み応えのおやつをドットわん基準で作るのはかなり難しいのです。

「添加物不使用」「長期の保存性」「心地よい噛み応え」を兼ね備えた商品づくりの難しさ
安全で心地よい噛み応えおやつとはどのようなものでしょうか?
まずは硬すぎないことは安全性にとって重要です。硬すぎると歯に必要以上の負荷がかかってしまいますし、場合によっては大切な歯の欠けや割れに繋がってしまいます。柔らかすぎて噛み心地が悪くても、ワンコの噛む欲求を満たせません。そこで、ある程度の硬さがありつつも、歯に負担がかからないように「弾力」を持たせたおやつがあればいいですね。人の食品で言うとスルメのような、硬いけど少し弾力があるような食品です。
弾力のあるおやつを作るためには、食材の水分を減らすという方法があります。食材から水分を抜いていくとだんだん硬くなっていきます。でも、水分を減らし過ぎると硬くなりすぎてしまいます。食材の水分をある程度残した状態にすれば、硬くなりすぎず心地よい弾力を実現できるかもしれません。
弾力を残すために水分を残した場合、新たな課題が生まれます。それは食材の「腐敗」です。食材に水分が残っていると、微生物がその水分を利用して増殖してしまいます。
その微生物が増殖しないようにするために保存料などを添加するという方法がありますが、ドットわんはそういったものを極力使用しない製法にこだわっています。
このように、「添加物不使用」「長期の保存性」「心地よい噛み応え」の3つを兼ね備えた、安全に噛む欲求を満たす商品の開発は難しいのです。
諦めずに何かいい方法がないかなと考えていたある日、とある町への出張という形で転機が訪れました。
カツオの町「焼津」で職人さんと対面
「ドットわんカツオ薫り角ステーキ」のカツオの水揚げ地である静岡県焼津市。本州が梅雨入りする前、カツオ商品の今後の安定調達に向けた商談と製造工程の視察のため、いつもステーキを作ってくださっている職人さんを訪ねました。

「俺たちは朝が早いよ。作業を見たかったら早朝に来てくれ。」
その言葉に、私は早朝5時に加工場へ向かいました。そこには、すでに活気に包まれた現場が。手際よくカツオをさばく職人さんの包丁さばきに、思わず見とれてしまいました。
それから約4時間後の9時になって、カツオステーキ製造の次の工程である「燻製作業」へ移った時、私の目に留まったものがありました。

手火山式焙乾から得たヒント
カツオステーキは、焼津の伝統的な鰹節製法である手火山式焙乾で作られています。これは、薪を燃やす炉の上にセイロを設置し、その中にカツオを並べ火加減を見極めながら煙で燻すという、非常に手間のかかる製法です。カツオステーキも茹でたカツオの節を燻し、カットすることであの商品に仕上がっているのです。

その製造過程を撮影している時、ふとセイロを見ると、カツオステーキよりもしっかり燻されて水分が抜けているのに、鰹節ほどは乾燥されていない、不思議な塊がありました。
職人さんに尋ねると、それは新しい商品の試作品だというのです。職人さんにお願いして試食させてもらうと、その「噛み応え」にピンと来ました。
「これだ!愛犬が夢中になってカミカミできるおやつになる!手火山式焙乾なら添加物を使わずに実現できるかもしれない!」
太古からの保存技術である「燻製」には、微生物の増殖を防ぐ効果があります。実際にカツオ薫り角ステーキも水分を含むしっとりとした商品ですが、賞味期限6ヶ月と長期間の保存を実現しています。
その場で職人さんにお願いをして、開発に協力いただけることに。愛犬の噛む欲求を満たす、安全で心地よい噛み応えのおやつを「焼津カツオ」を使って実現できそうだとワクワクしながら岡山に戻りました。

失敗と成功を繰り返した試作品づくり
職人さんから取材した燻製技術の情報をもとに、焼津出張からドットわん本社に帰ってきてすぐ商品設計に取り掛かりました。
試作依頼書を職人さんに送り、試作開始。まず開発ベースとして最初に出来上がったのが、カツオの節を1/2に切って燻製したもの。出来上がったのは幅3cm、長さ20cmもある大きな棒状の塊でした。

「大きすぎるし太すぎる…これじゃあ小型犬は食べられないな…」
あまりにも大きすぎたため、改良が必要でした。早速大きさを調整した試作品に取り掛かりました。その次の試作品は、食べやすい長さ10cm程度に揃えていただきましたが、太さがまだ2〜3cmもありました。

「もう少し太さを調整したいんですが…」
そう相談すると、職人さんは困った顔で「燻は生き物なので難しい」と一言。同じカツオでも、太さを変えるだけで乾燥時間や燻しの強さの調整が必要となります、加えて原料となるカツオの状態は一匹一匹異なるので、その難しさを「生き物のよう」と表現されたのです。
なかなか思い通りにいかず焦りを感じましたが、その後も職人さんに約3ヶ月間も試行錯誤していただいた結果、理想の商品が完成しました。
誕生!「焼津カツオかみかみスティック」
完成した「焼津カツオかみかみスティック」は、長さ10cm程度、太さ1cm程度。そして、手で曲げるとグニャリとしなる弾力があり、柔らかすぎることもありません。ほど良い噛み応えで、小型犬でも無理なくカミカミできる絶妙な仕上がりです。
袋を開けると燻製の薫りが広がり、香りだけでワンコを夢中にさせること間違いなしです。それに加えて、噛み続けるとカツオ本来の旨みがじゅわっと広がり、ワンコの「もっと噛みたい!」という本能を刺激します。
さらに、使っている素材はカツオ100%!通常水分が残っているおやつは長期保存が難しいですが、「焼津カツオかみかみスティック」は燻製技法を用いているため、微生物の繁殖が抑えらえれ6ヶ月の長期保存が可能です。
こうして無事、焼津のカツオだけを使って愛犬の噛む欲求を満たす安全なおやつを開発することができました。焼津訪問から発売まで約半年。ワンコたちにこの商品をやっとお届けできることをとっても嬉しく思っています。
ぜひ、「焼津カツオかみかみスティック」で、愛犬と幸せな時間をお楽しみください!
