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納豆博士
須見 洋行

さん

須見先生との出会いが

起業を決意する

きっかけになった

「納豆がいいよ」
須見先生の答えに、不意をつかれた。
正直「納豆」のことは、それまでまったく頭になかったからだ。
しかし先生の話を聞くうちに「こんな万能な食品はほかにはない」
という思いに変わっていった。
そして確信した。
「ドットわん」スタートの瞬間だ。
17年ほど前、ペットフードの会社を起ち上げようと、鶏肉や野菜を使い、さまざまなフリーズドライを試作していました。一応商品は出来上がったものの、今一つ会社を起こすにはインパクトに欠けるなぁと悶々とした日々を過ごしていたとき、ふと、須見先生のことを思い出したんです。僕が地元の生活情報紙に勤めていた頃、先生が連載していた食養生の記事を読んでいたので、食品全般において精通していらっしゃるイメージが強くて。ぜひアドバイスをいただきたいと訪ねて行ったわけです。
実は、その時のことはあまり覚えていないなぁ(笑)。
先生はあっさり「納豆がいいよ」って。最初僕は、犬には動物性たんぱく質がいいという固定観念があったので、大豆を犬がすごい勢いで食べている図が想像できなかった。でも「納豆は腸を整える効果があるよ」「ビタミンやミネラルのバランスがこんなにいい食材はない」など、知らないことをいろいろ教えてくださって。帰る頃には考え方がすっかり変わっていました。たかだか1~2時間前と後ですよ。これはもう犬には納豆だな!とスイッチが入ったんです。
人の健康にいい納豆は、犬にもいい。犬はその薬理効果を証明した実験用ラットより、はるかに人間の体に近いんですから。
いい誤算だったのが、最初、先生が納豆博士という感覚でお会いしていなかったこと。先生は食品全般の研究者というイメージがあったので、いろんな食品を検討したうえで、納豆を奨められたと思っていたんです。よくよく考えたら納豆が専門でいらした(笑)。
納豆を作り出す「納豆菌」には、悪玉菌を抑え、善玉菌を増やして整腸作用を高める作用があるんだけど、その善玉菌は腸内の免疫細胞を活性化してくれるので、犬の病気をはねのける体づくりをしてくれるんですね。ほかにも骨を強くするビタミンK2、寿命が延びるポリアミンなど納豆にはさまざまな栄養素があるわけです。
商品化するうえで一番こだわったのは、とにかく飼い主さんが愛犬に安心して食べさせられるものを作ること。食品会社は普通おいしさを追求するので、うまみ成分の調味料など、いろいろと入れて商品化するんですね。でも“犬には自然の方がいい!味の調整はいらない”と。添加物や加工助剤などは、全て抜くようオーダーしました。完成した試作品は、まず僕らが試食してみるのですが、驚いたことに、醤油も何もかけなくても、おつまみになるくらいおいしかったことですね。もちろん、犬も同じように好きかどうかはわからなかったけど、試してみると期待通り食いつきがよかった。
人間でもこれはぜいたくだと思いますよ。犬は臭覚がすごく発達しているから、おいしいものを見極める能力は人間より優れているかもしれない。茹でて微生物で発酵させた納豆のうま味が、発酵臭からわかるんでしょう。
当初、30g300円という価格について、納豆3パック100円未満で買える時代、いろんな人から「売れるわけないだろう?」といわれて。でもいざ販売してみると、その価値を認めてくれる飼い主がたくさんいたんです。
犬にとっても粘り気がない分食べやすいし、このような天然フリーズドライ納豆は今までなかったからね。
あと、飼い主さんが使いやすさに価値を見出してくださったんです。生の納豆を毎日食べさせるのって、実はとても面倒なこと。小型犬だと1パック食べきれないからコスト高になる。食べたあとの口であちこち舐めると匂いも大変なことになるから、出して与えるのも片付けるのも楽。供給いただける会社に偶然巡り合えたことも幸運でしたね。納豆菌は工場の菌汚染が強いので、つくってもらえる会社ってごくわずかなんです。

毎朝ごはんに納豆のような感覚で、日本に住む犬が毎日納豆を食べる、それって理に適っているじゃないか!って。買い続けてもらえたら、会社も続くと確信した。先生に教えていただけなかったらまだ起業もできず、いまも悶々とした日々を過ごしていたかもしれない(笑)。

ついには世界初の

納豆も誕生!

以前から納豆の栄養バランスに優れた面も知ってもらいたいと思っていて、これまでの商品の“進化版”を作ったんです。天然発酵なのに6つの機能性成分が安定して入った、世界初の納豆。2年という短期間で実現できたのも、先生の研究成果があったおかげです。
納豆菌と機能性成分が含まれた納豆は最強ですね。ナットウキナーゼ、ビタミンK2、ポリアミン、ジピコリン酸、レバン、γポリグルタミン酸、この6つは本来、サプリメントや薬としての成分。フリーズドライ納豆で含有量が明示できたのは初めてでしたから。
そこでぜひこれを獣医師さんに向けて発信したいと思ったわけです。でも「世界で初めてのもの」といっても、そんなのちょっと胡散臭いですよね。含有している栄養成分も、お医者さんには馴染みのないものばかり。どうしよう…と思っていると「国際医学学会で発表してみたら」と先生が言ってくださったんです。
日本では馴染みの深い納豆ですが、海外では味噌や醤油などの有塩発酵食品が有名で、無塩発酵である納豆は珍しく、最近やっと注目されてきたところ。世界にも、もっと納豆の良さを知って欲しいと思っていましたから。
嬉しいことに研究成果が認められて、9月にエジンバラ(英国)で開催される国際学会で発表できることになったんです。「犬の健康は腸から!」を合言葉に始まったドットわんのフリーズドライ納豆が、世界へ向けて発信できるまで進化するなんて…本当にワクワクします。
納豆に慣れている人にも驚かれると思う。しかも人為的でなく、自然発酵でできた神秘的なものですからね。
納豆と出会い起業、そしてさらなる次の舞台へと僕を向かわせてくださる先生には感謝しきりです。須見先生、本当にありがとうございます。今後もよろしくお願いします。
ありがとう|thanks!15
《犬の健康は腸から》という想いを大切に、
15年間ゆっくりと広めてきたワンコの菌活。
それは自然発酵から生まれる神秘的な“納豆”という
食べ物の可能性を、須見さんに教わってから。
「便通が良くなった」「食が細いウチの子が催促する」
多くの利用者から寄せられる、納豆は犬にとって相性のいい関係。
これからも健康で長生きを願う多くの飼い主さんに、
もっともっと納豆食をオススメしていきます。
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