thanks to persons
アートディレクター
和田 吉弘

さん

和田さんから

「飼い主と愛犬の関係性」

を学んだ

ドットわんといえばこのつぶらな瞳。このパッケージをデザインしたのは
岡山のデザイン会社「route&associates」の代表・和田吉弘さん。
ドットわんのアートディレクターであり、同社の社外取締役でもあります。
和田さんと淺沼の関係は、高校の同級生という旧知の仲。
2003年にドットわんを発売するとき
「品質の良さが伝わるパッケージデザイン」が欲しくて、
デザイナーとして活躍していた和田さんに相談したことがきっかけです。
彼は元々すごく面倒見がよくて、高校卒業後も何かにつけて同級生を集める中心メンバーでした。僕がデザインの仕事をはじめた頃、彼は地元生活情報誌で広告営業マン。同業界だったのもあって、仕事のつながりはありました。その後僕は独立。事務所で大型犬を2頭、イヴォン(ゴールデンR)とホピ(ラブラドールR)を飼い始めたんです。
和田さんが独立した1年後に、サラリーマンをやめて個人事務所で販促プランナーの仕事を始めました。けれど、販促の経験を積む一方でクライアントに提案する自分の力量にも限界を感じることがしばしば。せっかく身に付けた販促の知識を活かすには自分自身でモノをつくって、それを売ったほうが向いているのではと考えていた頃だったんです。
そのときに和田さんが2頭を飼い始めたのは大きかったですね。彼と僕の事務所は小さな4階建てビルの上と下。僕が下階だったので、犬が走り回ったり生活している音が聞こえるんです(笑)。アイデアが煮詰まったら撫でにいったり、散歩の帰りに外階段を競って駆け上がる姿だったり。子犬から成長していくさまを見ていたわけです。
小さいころはロープ状のおもちゃで引きずって、フローリングを滑る遊びが好きだったなぁ。
和田さんが性格の違いによって接し方を変えている姿や、信頼しきった2頭の愛情表現がまっすぐで「犬と飼い主の関係ってすごいなぁ!」と強く感じました。
愛犬と1分1秒でも長くいられることが飼い主唯一の願い…それを知った時、『 “健康で長生き”に上質な食事を手軽に与えたい飼い主が増える』と直感!生涯の仕事にしようと思い立ったわけです。
彼からそのアイデアを聞いたのは18年くらい前なんですが、その頃ペットをめぐる状況としては、犬用のごはんを手作りする人も出てきていて。うちでもたまに作ってましたね。そんな中で、納豆も野菜もチキンも、見たままフリーズドライで売っている商品は僕が知る限り「ドットわん」しかなかった。最初の頃は大変そうだったよね。なかなか売れなくて(笑)。
ヒラメキから起業まで3年もかかって。その間、ペットフードの事業に反対する人も多かったです。「やめたほうがいい」「上手くいかない」って。僕が安易にペットブームに乗っかってるんじゃないかって。和田さんも最初は反対だったよね?
だって、犬を飼ってなかったから(笑)。
犬を飼わずしてドッグフードを作るなんて、大丈夫かなって。
それは、至極まっとうな意見。飼い主に「犬の商品をつくるのに、こういうこと考えている?」って質問されて、たしかに犬を飼っていないと思いつきもしないなって。そこで、僕の回りで1番親しい“飼い主”の和田さんから、ひとつひとつ心配事を克服するヒントをもらいました。
そんな中でひとつだけ、誰にも僕の考えを否定されなかったことが。それが「犬の食事をトコトン良くしたい!」という信念です。
食材の品質を明確にしないペットフード業界。使ってる食材がイメージできなければ飼い主は安心できない。逆になぜ食材をクリアにしないのか、しちゃいけないのか。その考えや疑問だけは、多くの飼い主から支持を得ました。
まぁドックフードという先入観がない分、「飼い主にとって安心安全な食べものを」という率直なアイデアをまっすぐに実行できたんじゃないでしょうか。
安心できる食を手軽に続けたい人は必ずいる。これはとことんやりきって飼い主さんを味方にできれば、仕事として続けていけると。

ドットわんの

「おめめデザイン」

誕生秘話

まずはペットフードをつくるきっかけを与えてくれたことに“ありがとう”を言いたいです。そして、今でも1番感謝してるのは、やはり彼が手がけたパッケージデザイン。大切に生み出した商品に命が吹き込まれました。
最初に3パターンのデザイン提案があったんです。そのなかで3つ目があの「おめめデザイン」でした。一目見て、シンプルだけどとても印象的で。
僕のオーダーは、当時売られていた多くのペットフードブランドの中で、とにかく埋没しないデザイン。知名度はゼロだったので、口コミに乗りやすいパッケージでブランドを覚えてもらおうって考えました。とても難しい注文だったよね。
このアイデアは、僕が飼っていたラブラドール・レトリーバーの「ホピ」が元です。当時はゴールデン・レトリーバーのイヴォンと2頭飼い。ゴールデンは割と人間の睡眠時間に合わせて眠るんですが、ラブラドールは飼い主への忠誠心が強くて、夜中トイレに行く程度でも、いちいち起き上がってついてくるんです。ちょっと、うっとうしいぐらい(笑)。
もちろん僕が夜中まで仕事をしていても一緒にいてくれるんですよ。ちょうどこの仕事をしているときに僕の膝の間から顔を出して、しっぽを振るんです。そして、あのパッケージと同じ「目」で僕をじっと見上げてくる。そのときのひたむきな目が愛おしくて、そのままパッケージデザインに。経験上、こういう偶然のヒラメキっていいモノが生まれますね(笑)。
見た時にすぐ飼い主さんに愛されるイメージが広がったんです。ホピとの逸話を聞いたときに「もうこれしかない!」と即決しました。このロゴを授かれたことが、僕にとって、最大の“ありがとう”です。
ためしに鼻や耳もつけてみたけど、シンプルに目だけにしたほうがホピらしくていいなって。
そうそう「飼い主にはこの“おめめ”が犬種を問わず、愛犬に見えるに違いない!」と思ったんです。輪郭を決めず、つぶらな目だけのパッケージなら、愛犬がブルドックでもチワワでもプードルでも…どんな犬の飼い主も愛着を持ってくれるだろうって確信しました。
こうして、新発売から15年、安全な食事だけを届ける「ドットわん」という分身が、全国のワンコの食卓に届きました。以前石垣島で扱っていただいたショップに挨拶に行ったとき、店頭に整列した「ドットわん」が愛おしかったこと。テレビや雑誌、SNSの投稿に“ひょっこり”写り込んでることがあって、今でも見つけてはトキメク!それくらい愛着があります。いつまでも素敵なデザインです。
それにしても増えたよね。種類が増えるたびにカラーバリエーションだけじゃ難しくなってきて、前髪を入れたりアレンジするようになった(笑)。
デザインに統一感があるから、初めて紹介するときも「店頭で“おめめ”のパッケージがドットわんです!」って説明しやすくて助かる。
デザインが中身の品質の良さを約束してくれる。お客様へのメッセージをこの「おめめ」に込めて作っている部分もあります。「目」というポイントが確立できていなかったら、今につながる取り組みは、きっと出来てなかった。

和田さん、本当に“ありがとう”ございました。
ありがとう|thanks!15
淺沼にとことん高品質なペットフード作りを決意させたのは、
和田さんと愛犬の関係性を素敵だと感じたから。
そんな「きっかけ」であり、その後、
長く愛されるものづくりへと発展した、デザインの力。
飼い主と愛犬が互いに思い合う物語から生まれた
「おめめデザイン」に象徴されるように、
ドッドわんは、飼い主と愛犬、お互いを思い合うツールとして、
ドッグフードの品質日本一を目指しています。
back